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Author: みっち 
とっても小さく生まれ、重症心身障害を持つ次女・ふたばと過ごす日々を綴ります。

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相模原の事件のこと

7月26日に相模原市で起きた殺傷事件。

最初に耳にした時は、どうしてそんな無抵抗な人たちを…と、
とにかく容疑者に対し強い憤りを覚えました。

そして日を追うごとに明らかになる容疑者の経歴や犯行の動機につながる出来事を知るたび、
とても複雑な思いを抱いてしまいます。



全盲と全ろうの重複障害を持つ
東京大先端科学技術研究センター教授の福島 智(ふくしま さとし) 氏は
今回の事件を「二重の殺人」であると指摘しています。

今回被害者となったのは、重複障害を持つ方々がほとんどでした。
重複障害を持つ方々は、容疑者から自分の身を守る能力に制限があり、無抵抗です。
そういった方々を殺すということは、「二重の意味での殺人」であると福島 智氏は指摘します。
一つは、人間の肉体的生命を奪う「生物学的殺人」。
もう一つは、人間の尊厳や生存の意味そのものを、優生思想によって否定する「実存的殺人」です。
後者は、事件の被害者にとどまらず、
人々の思想・価値観・意識に浸透し、社会に広く波及するとされています。



容疑者の犯行は決して許されるものではないけれど、
犯行の動機となった思想を、私たちは全く持っていないか?というと、それは完全に否定できないのでないかと思います。

「容疑者の犯行は精神障害と薬物症状によるものであり、私たちには理解できない狂気の沙汰だ」とは
言いきれないものを感じてしまうのです。

行動に移すことはないけれども、容疑者と似たような思想の人はたくさんいるのではないかと感じます。

過去に教育委員の方や、知事の方が、障害を持つ方について述べたことがありますが、
部分的に引用すれば、同じ思想のような気もします。

だから、連日の報道に、憤りだけではなく、とても複雑な思いを抱いてしまうのです。
同じような思想が、今の社会の根底にあるのではないか…と。

今回の事件には深い問題が潜んでいるように思えます。


『重複障害者に対する命のあり方は未だに答えが見つかっていない所だと考えました。
障害者は不幸を作ることしかできません。』

容疑者が今年2月に、衆院議長にあてて書いた手紙の一部です。

障害は不便だと思います。
ふたばに障害があって良かったと思ったことは一度もありません。

それでも、不幸をつくることしかできないというのは
当事者にとってみれば、大きな誤りです。

何より、たとえ障害を持つ本人やご家族が、不幸を感じていても、
他人からすれば不幸をつくることしかできないように見えたとしても、
それを理由に命を奪われるようなことがあってはなりません。



ふたばには障害がありますが
私にとってふたばは「障害者」ではありません。
ふたば、という1人の小さくて可愛い女の子が
たまたま障害を持っている、それだけのことです。

「障害者」という物が存在しているのではありません。
かけがえのない1人の「人」が障害をもっている、ただそれだけなのです。

ふたばに関わってくれる専門家の方々は
ふたばという1人の人として、向き合ってくださる方ばかりです。




今回の事件を受けて、
知的障害者と家族で作る「全国手をつなぐ育成会連合会」は
公式サイトで7月27日、障害を持つ方々に向けて緊急声明を出しました。

「私たち家族は全力でみなさんのことを守ります。
ですから、安心して、堂々と生きてください」という内容です。



今回被害に遭われた方、ご家族の方に、心からお悔やみ申し上げます。

やまゆり園で過ごされている入所者の方々の心の回復をお祈りいたします。

全国の障害を持つ方々、そのご家族が、どうか穏やかに過ごせますように。
安心して堂々と生きられる世の中になりますように…


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コメント

Secret

信じられない事件!

この事件の動機をニュースで聞くたび、情報が増えるたび、本当にとても悲しくて、とても悔しい気持ちがどんどん湧いてくるよ。。好きで障害を持って生まれてきたわけじゃないし、今、障害を持っていなくても病気や事故でいつ誰が障害を持ってもおかしくないのに…。人の幸せを勝手に決めるなよ!って毎回憤慨してる。。ただ、このニュースで被害者の方々が公開されなかったことについて「遺族に配慮して」ということだったと知った時、この社会の根底にある差別的なものを感じてしまった。。私自身、なんとなく避けられたりすることも多かれ少なかれあって、そういう時は少し疎外感を感じてしまってる。。私自身にも「障害」がその原因なんだって思いこんでるところがあるみたい。。
でも、命は命であることに変わりはないし、人が人の命の終わりを勝手に決めてはいけないし、命はどんな形でも全うされないといけないと思う。
二度と起こってはいけない事件やわ!

白玉ありすさんへ

白玉ありすさん、こんにちは☆
コメントありがとう。

そう、今障害を持っていない人でも、いつどうなるかなんて誰にもわからない。
なのに「障害者」とひとくくりにして、差別をすることがおかしいし、
ましてや命を奪うことなど絶対にしてはいけないよね。
私も、今回の被害者の方々が公表されないことにはものすごく違和感を感じるわー。
年代と性別だけ公表されていたけど、こんな人がそこで生きていたんだっていうことまで隠すのは、どうなんだろう。

本当にありすさんが書いてくれていたように、人が人の命の終わりを決めてはいけない。
今回の事件で連鎖が起きたりしないことを願うばかりです。