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Author: みっち 
とっても小さく生まれ、重症心身障害を持つ次女・ふたばと過ごす日々を綴ります。

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NICU4(気管切開に至るまで)

医師から「気管切開」の話が出たのは、ふたばが生まれてから半年経った頃、
前回の記事に出てくる「家族面会」の直後でした。


生後40日で人工呼吸器を外し、自力呼吸をしていたものの、
だんだんとDPAP(呼吸補助器具)を装着する時間が長くなっていきました。
DPAPを外すと、呼吸がしんどくなり、陥没呼吸を始めてしまいます。
NICUに入室すると、いつもふたばの喘鳴が響き渡っていました。

呼吸にかけるエネルギーが大きすぎて体重が増えず、注入したミルクの逆流もよく起こっていました。
呼吸のストレスが大きいせいか胃潰瘍になり
(注入の前に、シリンジを使って前回の注入分が胃に残っていないか確認するのですが、
その時に血が混じっていました)、沐浴もできない時期がありました。

そしてうちにDPAPを24時間装着したままとなりました。

DPAPをつけたふたば
ふたばと玩具


検査をした結果、呼吸するときに“声帯”が閉じてしまっていることがわかりました。
呼吸する時、空気の通り道がとても狭くなっているから苦しいのだそうです。
「声帯麻痺」という病名が告げられました。ふたばの病名がついたのはこれが初めてでした。
ちょっとした事でその声帯部分が詰まったりむくんだりすると、窒息する可能性があるということでした。

そこで、医師から気管切開を勧められたというわけです。
気管切開をすれば、呼吸は安全になるだろうと言われました。
病棟での管理もしやすくなるので、NICUの多くの医師が、ふたばには気管切開が必要だという見解を持っていました。
そして呼吸状態が安定すれば、自宅に連れて帰られる可能性も高くなるということでした。

ただ、もちろんデメリットもあります。一番のデメリットとして、声が出なくなるそうです。
そして気管内の痰の吸引が必要になり、自宅に帰ればつきっきりで看護をしなくてはいけないということでした。
また一度気管切開をすると、それがいつか外せるのかは、全くわかりません。
一生入れたままになるかもしれません。

さらに、今いる病院には小児外科がなく手術ができないため、
手術を受けるなら他の病院に転院しないといけなくなります。

メリットとデメリット。家に連れて帰るためにはどうしたら良いのか。
…頭の中をひたすらぐるぐるしていました。
小さな小さな体にメスを入れ器具を入れることなど、正直したくはありませんでした。

そのことを医師に伝えると「喉に穴を開けてチューブを通すだけの簡単で安全な手術です。
医療者という立場から言うと、ふたばさんが楽になるだろうと思うので、気管切開された方が良いと思います。
ただ…もし自分の子どもだったら…と親の立場になって考えると、悩むと思います」
と親身になってくれた医師もいました。

また、私が気管切開に難色を示している気持ちを尊重し、
「とにかくゆっくり考えてください」と言い続けてくれた医師もいました。
そして「参考になれば」と、実際に気管切開されたお子さんを持つ保護者の方を2人紹介してくれました。

決断をするためには、まず「気管切開」についてよく知ることが必要だと考えました。

ふたばがNICUにいるといつまでも家族みんなで過ごすことはできません。
先日、初めて姉妹を対面させることができ、家族4人そろった時間を持った事で、
やっぱり自宅でみんなで過ごす時間を持ちたいと、強く思うようになっていました。
ただ、今の状態でふたばをすぐに連れて帰るにはリスクが大き過ぎます。
安全で(=医療行為を行ってくれる)、家族で過ごせることのできる場所はないだろうか?
今のNICUではなく、他の病院にそんな場所はないだろうか?と考えるようになりました。

そこで、「気管切開」についてよく知ることと、
自宅に連れて帰るという目標の前段階として「転院」を考えることを目的として、
夫と一緒に次のような計画を立てて動きました。

①気管切開術を行っている小児外科に、手術についての話を聞きに行く

②実際に気管切開されたお子さんを持つ保護者に話を聞く

③医療行為を行ってくれて、家族みんなで過ごせる場所を探す



①について:
小児外科では、医師にふたばの状態を「低酸素脳症による脳性麻痺ですね」とさらっと言われ驚きました。
いつもの病院では、「声帯麻痺」ということしか告げられていなかったのに。
それに対してはショックと言うよりも、やっぱりそうか!という気持ちでした。

病院に戻り「ふたばは脳性麻痺なんでしょうか」と医師に尋ねると
「症状から判断すれば、そうだと言えると思います」との回答でした。
「こちらでは、脳性麻痺という名前を言っていただいたことはないですが、
どうして言ってくださらなかったんですか?」と質問すると
「脳性麻痺、というのは、保護者が最もショックを受けられる診断なので…
なかなか簡単に言えなかったんです。すみません、お母さん」と謝って下さいました。

私は「先生、これからは、“こういう可能性もある”という程度のものでも構わないので、
何でも言ってもらえませんか。何でも知りたいんです。
知ることで、それについての情報を集められるからです。お願いします」
と伝えました。
確かに重い診断ですが、これで情報を集められるし、何より自分の中で覚悟ができる!と思いました。
ふたばに関するいろいろなことを受け入れられるかわからずに怖がっていた時期もあったけれど、
今思えば、この頃にはもう、長いトンネルから少しずつ抜け出していたのかもしれません。

②について:
医師が与えてくれた、気管切開をされたお子さんを持つ保護者の方々との出逢いはとても貴重なものでした。
お家にお邪魔して、在宅での様子を見せてもらったりもしました。
その後も、吸引機のことを初めケアについてのいろいろな事を相談させてもらっています。

③について:
NICUを出て、転院できる病院を3つ、見学に行きました。
病院から紹介してもらった病院1つと、あと2つは自分たちで調べたところです。
すべて夫と一緒に見に行きました。

その中で、一番ふたばと私たち家族に合っていると感じたのは、療育園という場所でした。
療育園については、また別に詳しく書こうと思っています。






これらを、約半年かけてじっくり進めていき、結果的に気管切開という道を選ぶことにしたのです。
気管切開をすることに決めたのは、ちょうどふたばが1歳になった頃でした。


気管切開に限らずですが、手術や病院生活のことで悩んでいる方、
在宅を目指している方がいらっしゃったら、少しでもこの記事が参考になれば…と思います。



◆「NICU2」の記事に非公開でコメントしてくださった方へ
(非公開コメントには個別で返信ができないようなので、ここに書かせていただきます)
コメントありがとうございます。
ありのままを「受け入れる」ってとても難しいことだと思います。
私も、今もすべてを受け入れられているかというと、そうではありません。。。
でも、時間がかかってもいいや、と思えるようになったし、
自分1人で頑張らなくてもいいんだと、今は思っています。
また遊びに来てくださいね。



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コメント

Secret

こんにちは

 いつになるかはわかりませんが、あんさんもいずれ気管切開をすることになるだろうと思います。

 みっちさんのブログを自分のことのように読みました。

 それにしても、みっちさんの行動力には頭が下がります。それだけご自分で考えられ、自分の目で確認し、行動した上での選択は、ふたばちゃんにとって、間違いなわけがありません。

 前回の記事も、お姉ちゃんの様子に、ゆっさんと姿が重なって、涙が出そうになりました。今、ふたばちゃんが、家族のみんなで過ごすことができているのには、みっちさん家族の強い強い思いがあったんですねe-454

 みっちさんのブログをたくさんの方が参考にし、元気付けられていると思います。私ももちろん、その一人。みっちさんのペースで、無理なく更新されていってくださいねe-267

 最後に…ふたばちゃん美人さんe-266

こんにちは☆

> ゆずぽんさん

気管切開を考えておられるのですね。
緊急でないのなら、納得いくまで考えるのが良いと思います。

私は、ただじっとしていられないタイプで(笑)、
動きながら考えないと、全然、考えがまとまらないんですよね~~。

姉妹ってやっぱり特別な存在だと思います。
姉妹だからこその悩みももちろんあるけど、救われることもいっぱいありますよね☆

美人と言ってもらえて嬉しいですv-10
本人はいつでもポーカーフェイスでユーモラスなんですけどね(笑)。

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keitaさんへ

keitaさん、こんにちは☆
はじめまして。コメントありがとうございます。

こちらからの返信が公開されてしまうことをお許しください。

気管切開のお話が出ているのですね。
娘ちゃん、小さい体で頑張っておられるのですよね。とても不安なことだろうと思います。
ふたばが気管切開をしたのは、今のkeitaさんの娘ちゃんと同じくらいの頃でした。

症状や治療についての説明がないというのは、病院からの配慮だとは思うのですが、
納得してこれからのことを考えるためには、情報が必要ですよね。
わからないままというのは本当に不安ですし。

家族面会もされたのですね。
きっとこれから回数を重ねて、一緒に過ごす時間を積み重ねていくうちに、
きょうだい、家族になっていくのだと思います。

勇気をもらっていただけたのなら、同じような経験をした者として、とても嬉しいです。

今思えば、ふたばが生まれてから2年間くらいは、本当に辛い思いをたくさんしました。
その頃はどん底だなんて自覚はありませんでしたが
今となれば明らかにどん底でした。
keitaさんはもしかしたらその最中にいらっしゃるのかもしれません。

後になって、辛いことも何もかも、笑って話せるようになる日が来ると思います。

一緒に頑張りましょうね(^^)

双子の娘ちゃんたちが、快適に穏やかに過ごせますようにi-260

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sachiさんへ

sachiさん、こんばんは☆
はじめまして。コメントありがとうございます。

NICUにいらっしゃるとのこと、日々の面会など、本当にお疲れさまです。

気管切開を勧められるのは、ショックな事ですよね。
私も今のsachiさんの娘ちゃんぐらいの月齢で、気管切開の話が出ました。
小さな体に傷をつける手術、避けたい気持ちがあって当然だと思います。

今ふたばは5歳になり、気管切開をして4年が経ちました。
気管切開をしたおかげで呼吸が落ち着き、ゆっくりゆっくり、ふたばのペースで発達していってます。
痰の吸引も回数は減っていきますし、親の私の手技スキルは上がっていってます(笑)。←うまく手抜きができるようになるということです

悩ましいですね。緊急でないなら、たくさん悩んで調べて話を聞いて、その上での決断なら悔いはないと思います。

ふたばはたった4年先輩なだけですが、一緒に頑張っていきましょうね(^_^)